その中に興味深い一文を発見しました。
特徴と機能が市場の需要を超えてしまうと、その違いは意味を失う。これは実体験でもよくある話です。
一人暮らしを始めた頃に電子レンジを買ったのですが、
申し訳程度にオーブン機能がついたかなり安いものを買いました。
自分に取って余分な油をカットできたり、
カロリーを測定できたりする機能までは必要無かったのです。
最低ラインさえキープしていれば、
後は値段しか見るところはありません。
これをSIer所属のプログラマーで例えてみるわけです。
ここでいう特徴や機能を、
プログラマーの技術力に置き換えて考えてみてください。
最低ラインの技術力さえキープしていれば、
後は値段しか見るところはありません。
…と言い換えられませんか?
つまり一定以上の技術力は市場の需要を超えていて、
その価値は一切見向きもされなくなってしまうわけです。
だから他の需要であるコミュニケーション能力などが推奨されてしまうわけです。
市場的にはその方が価値があるわけですから。
しかし電子レンジと大きくことなる点は、
顧客は自分の要望を電子レンジほどに明確化していないことです。
要望(≒需要)が明確化していないなら、
要求されるプログラマーの技術力も明確化していないはずなのです。
これは顧客かSIerが市場の需要を過小評価しているのではないでしょうか。
もしくは両方なのかもしれません。
SIerという市場に技術力という価値を認めさせるには、
この認識を改めてもらう必要があるのだと思います。
そしてこれは技術力だけで解決できる話ではなくて、
多分に経済のお話が絡んできます。
経済の知識とは負の相関がありそうなプログラマーには、
少々辛い話のように思えます。
餅は餅屋、
経済や市場の話は経営者が解決すべきスコープではないでしょうか。
値段だけの競争が不毛なことは何よりもご存知のはずです。
値段以外の価値があることを、
市場に認知してもらうように働きかけてもらえないでしょうか。
もしそこまでプログラマーに任せてしまった場合、
経営者は何の為に存在しているのでしょうか?
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